はじめに
・ハウスメーカー提携の住宅ローン以外検討せずに進めてきたが、やっぱりネット銀行も検討したい
・ハウスメーカー提携の住宅ローンで借り入れたが、少し後悔がある
こういった方に向けた記事になります。
私は2021年末にアイ工務店で注文住宅(旧仕様Ees)を建てました。
建築当時はわからないことばかりでネットで情報を調べては不安になってました。
このブログを通じて、アイ工務店が気になっている方、すでに契約済みの方、皆さんの不安が少しでも払拭できるよう力になりたいと思っています。
今回の記事では、先日地元のJAからSBIネット銀行へ住宅ローンを借り換えた筆者の体験をもとに
①ハウスメーカー提携の金融機関で借入をしてから早めにSBIネット銀行に借換をした場合
②はじめからSBIネット銀行で借入した場合
それぞれどれくらいのコストの差が生まれるかを比較したいと思います。
記事のタイトルについては、建築当時ハウスメーカーの担当営業にされた対応になります。
当時から「適当なこといいやがって」とは思っていたのですが、実際に数字で検証したことはなかったので、検証してみたいと思い至りました。
概算でやろうと思いますので、計算の粗さはご容赦ください。
また今回の記事では、購入金額2735万円、ハウスメーカー提携の金融機関としてJAを想定します。
JAの住宅ローンの特徴としては
・分割融資可能(つなぎ融資が不要)
・借入の手数料が安い
・金利が高め
となっていますので、同じような条件の金融機関ですでに借りている方や借りようとしている方の参考になればと思います。
JAの住宅ローンの詳細についてはこちら。
借換を検討中の方はこちら
結論
①のほうが②よりも、40万円弱多くコストがかかる。
①と②で、差が生まれる項目をまとめ。
①当初JA、早めにSBIネット銀行へ借換 | ②はじめからSBIネット銀行 | |
事務手数料 | 3万(JA)+約60万(SBI)=63万円 | 60万(SBI) |
一括返済手数料 | 3.3万 | なし |
つなぎ融資事務手数料 | なし | 11万 |
つなぎ融資利子(金利3%で6カ月想定) | なし | 22.5万 |
借換時の司法書士費用 | 27.6万 | なし |
①当初JA、早めにネット銀行
我が家の実例を踏まえ、ピッタリ3年で借換えをしたとします。(JA借入期間3年、SBIネット銀行32年)
JA、SBIでの総返済額を見ていくと結論から言うと
JAでの3年間の総返済額=2,687,004円
SBIネット銀行での32年間の総返済額=27,567,616
計30,254,620円
となります。
それぞれの計算は以下のようになります。
JAでの3年間
2735万円の家を建てるのに、借入時の事務手数料3万円を含め、2738万円借り入れることになります。
0.79%で元利均等で2738万円借り入れると、月々74,639円となります。
これを3年返済するので、総返済額は74,639×12×3=2,687,004円となります。
SBIネット銀行での32年間
JAで3年返済した時点での元金は、約25,360,000円。←返済シュミレーションで確認しました。
ペアローンでの司法書士費用276,000円(先日借換した際の実際の数字)ほど見込んで、25,636,000円。
これに手数料2.2%を含めて、借入額を26,200,000円とします。
26,200,000円を32年間0.32%で借入すると、月々71,791円となり、総返済額は27,567,616円となります。
②はじめからSBIネット銀行で借入した場合
2735万円の家を建てるのに、事務手数料、つなぎ融資等を加味すると、
2735+60+11+20=2,826万円借りる必要があるということになります。
事務手数料、つなぎ融資の計算については以下。
Ⅰ 事務手数料
2735×2.2%=60万円
Ⅱ つなぎ融資
つなぎ融資事務手数料 11万円(ネット情報)
つなぎ融資利息 2735万円÷2×6/12×3%=20万円
(購入金額の半分を着工金として完成の半年前に支払うと想定。金利は3%を想定。)
そのため、金利0.32%で月々元利均等での返済金は、71,132円となり、総返済額は29,875,655円となります。
①と②の差額
①30,254,620-②29,875,655=378,965
差額の要因
はじめから、①当初JAで借入して借り換えた場合と②はじめからSBIで借入した場合では①のほうが約40万円総返済金額が大きくなりました。
そのため、当初からSBIネット銀行で借入できる可能性がある方は金銭面のことを考えるとチャレンジしたほうがよいでしょう。
差が生まれる要因としては、借換時の司法書士費用と金利の差の2点が大きいと思います。
金利が低ければ毎月の返済における元金部分の割合も大きくなりますので、①の最初の3年間の元金部分の減りは、②に比べると緩やかです。
これが、①と②の差として、司法書士費用などの目に見える借換時のコストに上乗せしてのしかかってくるようになります。
そのため、①の場合は少しでも早く借換をして金利を下げることが効果的だということがわかります。
とはいえ、大雑把な試算ですので、例えばつなぎ融資の条件によって②の金額は大きく変わってきます。
結論
「家を建てるので決めることが多くて忙しいから、当初は住宅ローンはハウスメーカー提携の金融機関で借り入れようと思う。後から借換すればいい」
「担当営業が本記事のタイトルのようなことを言っているから大丈夫」
という方は要注意。
金額として結構な差になるとお分かりいただけたかと思います。
ただ、以下のような可能性がある方はJAのような住宅ローンにするのもありかもしれません。
・工期が伸びる可能性がある。
→つなぎ融資の利息がかさみます。
・農地転用、土地の名義が家族等、特殊な条件があり、手続きが大変そう
・地元金融機関につてがある、今後もその金融機関と関わっていくことが確実
ネット銀行をつかうことも一長一短だとは思います。
今回は、ネット銀行の長所である金銭面に着目して試算してきました。
記事を読んでくださった皆さんが住宅ローンの決断の際に、しっかりとリスクを天秤にかけられるように、その参考になれば幸いです。
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